【発表会レポート】日本初!食品介入で“老化スピード抑制”の成果を出した森永乳業の最新研究

2026年7月27日、森永乳業株式会社は「森永乳業 最新研究発表会」を開催しました。いま国内外で関心の高まる老化メカニズムの解明は、働き世代だけでなく若年層の間でも注目を集めています。
1969年にビフィズス菌BB536を発見して以来、50年以上にわたり、ヒトにすむビフィズス菌研究の第一線を担ってきた同社は今回、日本人を対象とした食事・栄養・サプリメント介入による老化に関する臨床試験において日本初となる「食品による老化スピード抑制の可能性を示す研究結果」を発表しました。その内容をレポートします。

【開会の挨拶】老化と腸内フローラをつなぐビフィズス菌研究、その需要性はさらに高まる

森永乳業株式会社 取締役 常務執行役員 研究本部長の宮地一裕氏による開会の挨拶ではまず、同社の設立から現在に至るまでの取り組みや数々の実績について触れました。そして、最近のトピックスとして2026年4月、ビフィズス菌の生菌末と濃縮菌体の製造技術、さらにその応用製品の開発に関する業績が評価され、同社の阿部文明氏が紫綬褒章を受章したことを紹介しました。

ビフィズス菌は酸素に弱く、粉末化や長期保存など、食品に安定的に応用するには高度な技術が必要です。50年以上にわたりビフィズス菌を中核に据えて技術を磨き上げてきたからこそ、人々の健康に貢献し、さまざまな商品を提供し続けることができていると語りました。

宮地氏は、分類学上「乳酸菌」という独立した分類は存在せず、代謝産物として乳酸を産生する細菌の総称が乳酸菌であることなど、ビフィズス菌と乳酸菌の違いについても説明しました。これら2つは、生物の分類で言えば、動物における人とクラゲほども大きく異なる「門」レベルの隔たりがあります。そのため、ビフィズス菌は単なる乳酸菌の1種ではなく、独自の特徴を持つ細菌として捉える必要があると強調しました。

続けて、ビフィズス菌の特徴を解説。最近の研究により、ヒトにすむビフィズス菌は1,500万年以上にわたって共存するとともに、ヒトの腸内環境に深く適応してきた可能性が示されています。現在、100種類以上が発見されているビフィズス菌は、すみつく生物によって性質が異なります。

したがって、ヒトに対してビフィズス菌が与える影響を考えるには、ヒトに常在するビフィズス菌を「HRB(ヒューマンレジデンシャルビフィドバクテリア)」、一方、ヒトに常在しない同菌を「non-HRB」と区別して捉えなければなりません。

さらに、HRBはヒトの成長ステージに伴って常在する菌が異なることも明らかになっています。たとえば、多彩な生理機能を持つ「BB536」、乳幼児の健康を支える「M-16V」や「M-63」、認知機能や代謝領域での可能性が研究されている「MCC1274」など。乳幼児の健康を支えることから始まったこれらの研究開発は、成人のさまざまな健康課題や高齢者の健康維持へと、幅広い世代の期待に応える領域へ広がっていることを説明しました。

ビフィズス菌を「人生の各ステージに寄り添う一生のパートナーになり得る存在」と捉えたうえで、同菌が老化と腸内フローラという2つの研究領域の接点にあることを示します。この2つの領域は、関連論文数の推移から見ても世界中で注目を集めている分野です。同時に、ビフィズス菌研究は今後さらに重要性が高まる領域であると述べました。

最後は、「今後も森永乳業だからこそ実現できる、安心して日々の生活に取り入れやすいエイジングケアの研究に積極的に取り組んでまいります」と締めくくりました。

ウェルネス総研レポートonline編集部

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