【サイエンス】コラーゲンペプチド補給は心血管疾患マーカーに有効な影響を及ぼす可能性

コラーゲンペプチド補給(CPS)は心血管疾患に有効な働きを示す可能性が、イランなどのメタ分析研究で示唆された。

これまでのところ、CPSが心血管疾患に関連するマーカー(脂肪量、LDL、HDL、トリグリセリド、総コレステロール、血圧、血糖など)に及ぼす影響を系統的に評価する総括的なレビューはない。 様々な論文の相反する結果を調整するため 、Kemanshah University of Medical Sciencesの研究チームは、2021年11月までに発表された研究論文のメタ分析を行った。

同研究では、Scopus、PubMed などのデータベースで方法論的検索を行い 453件を抽出し、最終的に12件のランダム化比較試験が定量分析にかけられた。これらの試験はドイツ、韓国、日本、中国、インドで行われたもので、健康、過体重、2型糖尿病、 軽度高血圧などの総数748人が参加、CPS用量は 900mg/日から15gの範囲で、6~12週間行われている。分析においては、参加者の健康状態、年齢、コラーゲンペプチド用量のばらつきなど様々な制限はあったが、CPSは心血管疾患のマーカーに前向きな影響を与えると判断された。

例えば、脂肪量の減少(-1.21kg)、除脂肪量の増加(1.49%)、血清中の低密度たんぱく質の減少(-4.09mg/dl)、収縮期血圧の低下(-5.04mmHg)などが報告されている。また、サブグループでの分析では、CPSと運動の併用により、男性、肥満、過体重の被験者で脂肪量が有意に減少したことを示唆した。本研究はThe British Journal of Nutritionに掲載されている。

「GNGグローバルニュース 2022年6月24日号」より

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