海外の最新機能性素材トレンドから読み解く!
これから日本で最も注目すべき3つのテーマとは?

第3部:登壇者2人によるディスカッションで語る食と健康の展望

最後に食と健康の展望などについて、2人でディスカッションが行われました。そこでは、今後も恐らく機能性表示食品制度はなくならないこと、一定のニーズはありつつも以前ほどの売り上げは期待できないということで合致。さらに、これまでのヘルスケア時代とこれからのウェルビーイング時代における食と健康の違いは、自分の身体のベースを整えていくという方向性の転換だと続けます。

一般社団法人ウェルネス総合研究所主催「第2回 食品業界トレンドセミナー」講演資料より

したがって、これまでのようなヘルスクレームの一本足打法ではなく、作用機序を用いて健康でいることのイメージをストーリー仕立てで丁寧にアプローチすることが重要です。武田氏から、機能性表示食品の届け出で作成する別紙用紙(Ⅶ)-1を工夫すれば、消費者に対する便利なコミュニケーションツールとして使えるということが伝授されました。加えて藤田氏からは、「素材・メカニズム・セグメント」の3つで設計するとよいというアドバイスも。

残念ながら、消費者の教育レベル向上については、皆保険制度のあるわが国では海外ほど進まないかもしれません。しかし、文化の違いを踏まえながら日本の食品企業が得意とする、おいしさを追求するノウハウを駆使すれば海外トレンドを参考にして足元を見直すよい機会となり、いずれ市場も変わってくるだろうと語り合います。

今回のセミナーを受けて、コラーゲンが世界中で大ブームとなっている背景には、その進化とウェルビーイングが色濃く影響していることが分かりました。10キートレンドの動向に加えて、サイエンスの進展から今後もますます目が離せません。


ウェルネス総研レポートonline編集部

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