【マーケット】SPING:2022年の食品トレンド

市場調査会社のSPINS社は、クリーンラベルの商品、ヘルスサプリメント、およびRTDアルコールを2022年の主要な食品トレンドとして挙げ、これは今年以降も続くと予想した。
これらのカテゴリーの商品は、消費者が購入している「商品」に加えて、購入する「方法」も変化している。同社のCEOであるTony Olson氏によると、「売上高は店頭販売がその70%以上を占めているが、その成長のほぼ3分の2はオンライン販売によるものである」という。
また、成分のパーソナライズ化が進んでいる。同社によると、消費者がアルコールやビタミンなどの 成分にも、食品や飲料と同じように注意を払っていることが判明したという。成分由来を確認することは新しいことではないが、消費者がより良い、クリーンな食品表示を通じてウェルビーングを求める傾向が強まっている。同社は、消費者のさらに細分化されたニーズを満たす製品を開発するため、イノベーションへの投資が、2022年には加速すると予測している。
食品に加え、サプリメントとビタミンはこれからも成長し続けるカテゴリーである。Amazonでのサプリメントとビタミンの売上は、2019年から2021年の間に43%増加した。また、不安やストレスを抑制し、リラックス効果のあるハーブや成分を含むサプリメントが、成長トレンドとして際立っている。その中でもアシュワガンダが特に注目を集め、前年比で100%増の大きな成長を遂げている。
アルコール飲料は消費者の好みの変化により、過去数年にわたる苦境に陥っており、2021年の売上は、前年比2%減だった。ただ、RTDのスピリッツ(蒸留酒)は、過去2年で143%の伸びを見せている。そしてここ数年、存在感を高めているのが、ハードセルツァー(アルコール入り炭酸飲料)だが、 コカ・コーラをはじめとする各社の商品棚争奪戦により、拡大の勢いは衰えている。昨年のアルコール入りコンブチャの売上高増加率は、47.7%で、ハードセルツァーのそれを上回った。ハードセルツァーに加えて最近注目を集めているのが、ノンアルコールビールだ。このセグメントは前年比 28.9%の成長を遂げ、その中でもクラフトノンアルコールビールは、驚きの519%増を記録した。

「GNGグローバルニュース 2022年5月26日号」より

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