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04認知症コラム

親が認知症になったらまずやるべきことは?
必要な手続きや対応方法も紹介

2026.06.17

親が認知症になったらまずやるべきことは?必要な手続きや対応方法も紹介 イメージ

「親が認知症になったら」という不安を感じている方は多いのではないでしょうか。どう対応すべきかわからず、戸惑ってしまうこともあるかもしれませんが、まずは落ち着いて状況を整理することが大切です。本記事では、親が認知症になったらまずやるべきこと、必要な手続き、家族が理解しておくべき認知症との向き合い方について解説します。

親が認知症になったかも?と思った際に
見逃したくないポイント

認知症の初期症状は、加齢による物忘れと区別がつきにくく、家族でも見過ごしてしまいがちです。しかし、日常生活での行動や習慣の変化に注意を払っていれば、早期発見につなげられます。

記のように複数の変化が見られる場合は、速やかに医療機関での受診を検討しましょう。早めの対応が今後の生活の安心につながります。

認知症の初期症状について詳しくはこちら

  • 同じ質問を繰り返す
  • 料理・掃除・金銭管理のミスが増える
  • 外出先で迷う
  • 感情の起伏が激しくなる

親が認知症になると起こりやすいリスク

親が認知症になると、日常生活や健康、金銭管理などさまざまな面でリスクが生じます。いざというときにも落ち着いて対応できるよう、事前にどのような問題が起こり得るかを理解しておきましょう。

安全面のリスク

認知症になると判断力や注意力が低下し、行動の一つひとつにリスクが伴います。これまで問題なく過ごしていた生活環境でも、危険を危険だと認識できなくなることで、事故につながる可能性が高まるからです。

トラブルが発生しても本人が異常に気づきにくいため、周囲の発見が遅れるほど被害が大きくなるおそれもあります。こうした点を踏まえ、日常的な見守りと事前の環境調整が重要になります。

具体例
  • 家の中で転倒しやすくなる
  • ガスの消し忘れ・火の不始末が増える
  • 外出して帰れなくなる(徘徊)
  • 交通事故に巻き込まれる可能性が高まる
  • 危険な物の扱いが難しくなる(包丁・ストーブなど)

健康面のリスク

認知症になると体調や生活習慣の自己管理が困難になるため、健康面のリスクも高まります。体調の変化を自覚できず、症状が悪化しても周囲に伝えられないケースも少なくありません。

日々の生活の乱れが積み重なると、脱水症状や感染症、栄養失調など重大な健康トラブルにつながる可能性もあるため、日常的な観察とサポートが重要です。

具体例
  • 薬の飲み忘れ・重複服薬
  • 食事の偏り(甘いものだけ食べる、食べない)
  • 水分を取らず脱水になる
  • 体調の変化に気づけない
  • 持病の管理ができなくなる(糖尿病・高血圧など)

生活面のリスク

認知症が進行すると、これまで行えていた日常生活の動作を正常に行えなくなり、日々の営みが徐々に成り立たなくなってきます。生活環境が乱れることはもとより、前述した安全性や健康面のリスクにつながる可能性も高いです。

本人だけではなく、家族のサポート負担も増えるため、早期の環境整備や適切な支援が必要です。

具体例
  • 料理ができなくなる(焦がす・手順がわからない)
  • 掃除・片付けができず、家が散らかる
  • 衣類の洗濯や着替えができない
  • ゴミを捨てられず、衛生状態が悪化する
  • 予定や約束を忘れてしまう

金銭・財産面のリスク

認知症になると、預金の管理や支払いなどの金銭管理も難しくなります。その結果、振り込みミスや詐欺被害にあうといったトラブルが起きやすくなります。実際に、契約内容を理解できず、不利な契約や支払いをしてしまったというケースは少なくありません。

また、財産に関することは本人の意思確認ができなくなると取り返しがつかず、相続トラブルに発展する可能性があります。こうした問題を避けるためにも、事前に家族で管理体制をどうするか検討しておくことが重要です。

具体例
  • 公共料金や家賃を支払い忘れる
  • 同じ商品を何度も買ってしまう
  • 悪質な訪問販売や詐欺に遭いやすくなる
  • キャッシュカードや通帳を紛失する
  • 資産凍結につながる手続きミスをする
  • 契約内容を理解できず不利な契約を結んでしまう

親が認知症になったらまずやるべきこと

親が認知症になったら、早めに具体的な対応を始めることが大切です。前述した生活や健康、金銭面のリスクを整理し、どのような手続きや支援が必要か確認することから始めましょう。

家族で状況を整理し今後の生活をどう支えるか話し合う 医師の説明を理解し治療や進行への向き合い方を確認する 利用できる介護サービスや支援制度を調べる 財産や契約の状況を確認し早めに整理を始める

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家族で状況を整理し今後の生活をどう支えるか話し合う

認知症と診断された直後は、まず家族全員で現状を正しく共有することが重要です。誰がどのように介護やサポートに関わるかを話し合い、負担が家族間で偏るのを防ぐ必要があります。

また、日常生活でどの部分に困りごとがあるかを把握しておくと、介護サービスや支援制度など必要なサポートが明確になり、安心です。家族全員で安心して対応できる体制を整えましょう。

医師の説明を理解し治療や進行への向き合い方を確認する

今後の生活や介護の見通しを立てられるよう、認知症の種類や進行の特徴を正しく理解することも重要です。医師の説明を受け、治療方針や薬の目的を把握できれば、日々の生活や服薬管理において適切なサポートが可能です。

医療面の理解は、介護の方法や生活環境の整え方など日常の判断にも大きく影響します。家族全員でしっかり共有しておきましょう。

利用できる介護サービスや支援制度を調べる

認知症の介護は家族だけで抱え込むと負担が大きくなるため、早めに利用できる介護サービスや支援制度を調べておくことが重要です。地域の支援やサービスの内容を把握しておけば、必要な場面で頼れる選択肢が増え、介護の負担を軽減できます。

また、どのような支援があるか知っておくと申請や手続きもスムーズにできるため、迅速にサポート体制を整えられるでしょう。

財産や契約の状況を確認し早めに整理を始める

認知症が進行すると金銭管理が難しくなるため、早い段階で財産や契約の現状を把握して整理を始めることが重要です。どの口座にどれだけの資産があるか、保険や契約の内容はどうなっているかを確認しておけば、のちのトラブルを防ぎやすいです。

必要な場面で迅速かつ適切な判断ができるよう、家族が状況をしっかり理解しておきましょう。

親が認知症になったら必要な3つの手続き

家族が認知症になった際に落ち着いて対応できるよう、必要になる手続きを押さえておくことが大切です。とくに、財産管理、介護サービスの利用、生活維持に関わる手続きの3つは優先的に確認しましょう。

判断能力の低下に備えて行う財産管理の手続き

認知症が進行すると財産管理を自分で行うことが難しくなります。その結果、口座凍結や契約トラブルなどのリスクが高まり、生活費や医療費の支払いが滞る可能性もあります。

判断能力が低下してしまうと、成年後見制度の利用など法的手段に頼るしかなくなるため、本人の意思表示が可能なうちに財産管理の仕組みを整えておきましょう。

具体的な手続きの例

任意後見契約 家族信託 銀行口座の代理人登録 キャッシュカードの利用制限設定 不動産・保険・契約の名義確認 定期預金の解約・整理 自動引き落としの確認・整理

認知症の相続人がいる場合に注意すべきことについて
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成年後見制度について詳しくはこちら

認知症の親の貯金を口座から下ろす方法について詳しくはこちら

介護サービスを使うための手続き

介護サービスは申請を行って要介護認定を受けなければ利用できません。認定には時間がかかるため、速やかに手続きを進めましょう。早期に申請すれば必要な支援を滞りなく受けることができ、生活負担を軽減できます。

サービス利用の準備が整い次第、訪問介護やデイサービスなどを活用できるため、本人の生活の安定はもとより、家族の介護負担も大幅に軽くなります。

具体的な手続きの例

日常生活自立度の判定の申請 要介護認定の申請 主治医意見書の依頼 ケアマネジャーの選定 ケアプラン作成 デイサービス・訪問介護などの
利用開始手続き
地域包括支援センターへの相談

認知症高齢者の日常生活自立度について
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認知症の方が入所できる施設の種類について詳しくはこちら

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生活を維持するためのその他の手続き

認知症になると、日常生活に関わる契約や各種手続きも忘れたり滞ったりしやすくなります。電気・ガス・水道の契約や各種申請、郵便物の受け取りなど、必要な手続きをあらかじめ整理しておき、生活の混乱が起こらないようにしましょう。

軽微な手続きでも積み重なると大きな負担になるため、早めに確認しておくことが重要です。

具体的な手続きの例

公共料金の名義変更・支払い方法の確認 年金の受取口座確認 保険(生命・医療・火災)の契約内容確認 住所変更・郵便物の転送設定 マイナンバーカード・身分証の管理 携帯電話・インターネット契約の確認 クレジットカードの利用状況確認

親が認知症になったときの対応方法

家族が認知症になった場合、どう接することが正解なのか最初は戸惑ってしまうかもしれません。実際に、日々の接し方や環境によって本人の生活の質に影響があることはもとより、家族の負担も大きくなることが多いです。ここでは、認知症の家族との基本的な向き合い方を押さえましょう。

本人の感情に寄り添う

認知症の方は不安や混乱を抱えやすいため、まず感情の安定を優先することが重要です。

事実の正否よりも「今どう感じているか」を受け止める姿勢が、本人との信頼関係を築くきっかけになります。安心感が得られると、言動や行動も落ち着きやすくなり、日常生活の支援もしやすくなります。

ポイント
  • 「心配だったんだね」と気持ちを言葉にして返す
  • 焦っているときは、まず深呼吸してゆっくり話させる

言動を否定しない

認知症では記憶や認識が変わるため、事実を正すよりも本人の気持ちを受け止めることが大切です。言動を否定すると不安や怒りが強まり、関係性が悪化しやすくなります。本人の世界を尊重する姿勢を意識し、安心して話せる環境を作りましょう。

ポイント
  • 「それは違うよ」と正さず、話を最後まで聞く
  • 本人の言葉の裏にある「不安」を汲み取る

環境を整えて不安や混乱を減らす

認知症の方が安心して生活できるように環境を整えることも重要です。家の中の動線や物の配置を整えるだけでも本人の安心感は大きく変わります。

ただし、認知症の方は環境の変化に敏感なため、急な変更や大きな配置換えはかえって混乱を招くおそれがあるため注意が必要です。無理のない範囲で工夫しながら取り入れましょう。

ポイント
  • よく使う物は「定位置」を決めてまとめておく
  • 夜間の不安を減らすために、廊下やトイレまでの
    道を明るくする
  • 玄関や勝手口に“気づきやすい工夫”をして徘徊を防ぐ

介護者だけが抱え込みすぎない

認知症の介護は長期にわたることが多く、介護者が疲弊してしまうリスクがあります。そのため、家族だけで抱え込まず、周囲を頼ることが大切です。

必要なときに外部の力を借りることは「手抜き」ではありません。完璧を目指すのではなく、無理のない範囲で続けられる体制を整えることが、結果として本人と家族双方の安定した生活につながります。

ポイント
  • 週1回だけでもデイサービスを利用して休息を確保する
  • 家族内で「できること・できないこと」を共有して役割を分散する
  • 困ったときは地域包括支援センターに早めに相談する

家族が認知症になった際の対応について
詳しくはこちら

親が認知症になった場合に関するよくある質問

親が認知症になったとき、費用や仕事との両立、施設入所のタイミングなどさまざまな疑問が生じ、不安になってしまう方も多いかもしれません。ここでは、その不安を少しでも解消できるよう、よくある質問とその回答をまとめました。参考にしてください。

Q認知症の親の介護にはどれくらい費用がかかりますか?

介護の方法や症状の進行度によりますが、一般的には在宅介護の場合、月額で5万円前後が目安です。一方、施設に入所すると月10万円以上になるケースもあります。

また、介護は長期化しやすく、総額では数百万円規模になることもあるため、早い段階で費用の見通しを立て、公的制度の活用も含めて準備しておくことが重要です。

Q親が認知症でも仕事と介護を両立できますか?

可能です。勤務先の介護休業制度や時短勤務、在宅勤務といった制度を利用しつつ、訪問介護やデイサービスなどの介護保険サービスを組み合わせることで負担を分散できます。すべてを一人で抱え込むと継続が難しくなるため、職場と家族の理解を得ながら、無理のない体制を整えましょう。

Q認知症の親を介護していてイライラしてしまうときの対処法はありますか?

認知症の介護でイライラするのは自然な反応であり、無理に抑え込む必要はありません。まずは一時的に距離を取り、深呼吸する、短時間外出するなどして気持ちを切り替えましょう。

また、介護サービスや家族に頼ることで負担を分散できます。認知症の方の特性を理解し、「できないことがある前提」で接することで、感情の衝突が少なくなります。

Q親の認知症で施設を検討するタイミングはいつですか?

在宅での生活が安全に維持できなくなったときが一つの目安です。たとえば、徘徊や転倒のリスクが高まった場合や、食事・排泄など日常生活の介助が常時必要になった場合が該当します。

また、介護する家族の負担が限界に近づいている場合も検討すべきタイミングです。無理に在宅にこだわらず、本人と家族双方の安全と生活の安定を基準に判断しましょう。

親が認知症になったら周囲の力を借りよう

親が認知症になったら、生活・健康・金銭面などさまざまなリスクに直面します。とくに離れて暮らしている場合は、初動の遅れが大きな問題につながりやすいため、早めに状況整理や手続きを進めることが重要です。家族だけで抱え込まず、介護サービスや公的支援を適切に活用しながら、無理のない体制を整えましょう。

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