【マーケット】米国SupplySide Westで目立った5つのF&Bトレンド

米国のラスベガスで。食品・飲料、サプリメント原料に関する最 大級のイベント、SupplySide West/Food ingredients North America 2023が開かれた。会場で目立ったトレンドを以下で紹介する。

・プロテイン
プロテインは、パウダー、シェイク、スムージーだけではなく、今や何にでも配合されている。会場でも、さまざまなフレーバー、ミールなどにマッチするプロテイン原料が溢れていた。例えば、デンマークの乳業会社、Arla Food Ingredients社は、持久力に特化したプロテイン飲料へのクリアホエイ、プロテイン強化ペストリー、カゼイン豊富なコーヒーや抹茶など、新しい「プロテインコンセプト」を紹介した。同社のSandra Soerensen氏は「プロテインが長寿やひきしまった身体につながる要素であることに消費者はすでに気づいている」と説明した。

・発酵
「発酵」と腸や免疫の健康との結びつきは、最近のトレンドとなっている。さらに、発酵技術が健康食品の味を改善していることも話題だ。代表的な例は、MycoTechnologies社の発酵エンドウ豆とコメの プロテインで、水と混ぜるとバリスタスタイルのオーツミルクとほとんど区別できない味となっている。同社CEOのAlan Hahn 氏は、「砂糖や塩、油で味をカバーする必要がなく、それらを30~50%カットできる」と説明した。

・プラントベース
定番のプラントベースオイルの新しい使い方に注目が集まる。例えば、オイルメーカーのAAK社は、 ココナッツオイルとサンフラワーオイルを使用して、プラントベースのチキンナゲットを、従来のナゲットの味、食感に近づけた。同社のMegan Brazil氏は「ココナッツオイルソース単品よりも飽和脂肪酸が低減されるため、健康問題を意識する消費者にアピールできる」と自信を示している。

・甘味料
会場では、天然の代替甘味料を紹介するブースが目立ち、顧客の特定のニーズに合わせてブレンドしたさまざまな甘味オプションを提供できるメーカーは特に人気だった。Icon Foods社のBrett Smith氏は「例えばステビアとモンクフルーツを組み合わせ、ステビアの独特な風味を滑らかなものにし、バランスをとっている」と述べた。甘味料ブランドは、イヌリンやフラクトオリゴ糖のようなプレバイオティクス食物繊維を他の甘味料と組み合わせて利用している。これは腸の健康のために食物繊維含有量を増やすだけでなく(これも今年の大きなテーマだ)、甘味料の含有量を減らすことができる。

・オーガニック
オーガニック製品はこれまで以上に人気が高まっている。但し、最近の消費者は、製品がどのように生産されたかだけでなく、誰が生産しているかを気にしているという。オーガニック原料を提供する Global Organics社のAaron Iverson氏は、「ブランドや消費者からは、オーガニック原料の環境的なルーツだけでなく、人間的ルーツも反映してほしいという要望をよく聞く。また、人々は公平性を非常に求めている」と語った。

「GNGグローバルニュース 2023年11月24日号」より

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