
佳境迎えるサプリメント定義の審議
サプリメントの定義に関する審議が進んでいる。消費者庁は2月5日、食品衛生基準審議会新開発食品調査部会(座長:曽根博仁新潟大学大学院教授)を開催し、サプリメントに関する規制について健食業界団体と消費者団体のヒアリングを実施、サプリ規制を中心に各委員による意見交換が行われた。サプリ法制定の要望も出たが、座長が現状では困難としたほか、濃縮物問題や食経験の判断等の意見交換となった。次回は事務局(消費者庁食品基準審査課)として10団体のヒアリングの意見や海外のサプリ規制の状況を多面的にまとめて方向性を提示し、サプリの定義を中心に議論を進める。サプリメントの定義の審議はいよいよ佳境を迎えようとしている。
今回の審議では、事業者団体で1団体、消費者団体で4団体がヒアリングを行った。最初に日本通信販売協会(JADMA)が登場し、サプリ定義について権利と義務、メリットとデメリットを鑑み慎重な検討をと訴え、短期的には保健機能食品の拡充、中長期的にはサプリ法の制定を提案した。議論の中で、医薬品と食品は食薬区分で厳にしていることから、その間にサプリメントを置くことは大掛かりな法律制定・法改正になるので、本調査部会では困難だと曽根座長は言及した。消費者団体は主婦連合会から始まった。主婦連は、令和5年度食品表示に関する消費者意向動向調査で特定保健用食品・栄養機能食品・機能性表示食品について知っているかの問いに「聞いたことはあるが、どのようなものか知らない」が前述したすべての食品で約63%以上だったこと等を発表、トクホや機能性表示食品の認知度の低さを明らかにし、食品か医薬品か区別がつかない主婦が多く、サプリメント形状の食品全般の安全確保のための新たな規制が必要と主張した。Food Communication Compassは、スーパーで陳列されている子供用サプリ等の情報を提供し、サプリの定義について、有効成分で判断してはどうかと提案するとともに、サプリメント形状のものはすべてGMPによる製造管理と健康被害情報の義務化を要望、さらにサプリメントの規制と情報提供の提案も行った。
日本生活協同組合連合会は、食経験がないまたは極めて乏しいもの(天然に存在するものと成分割合が異なる場合も該当)や濃縮工程(不純物等も濃縮の恐れ)等をリスク要因とし、その食経験を含めて健康食品をリスクベースで規制を検討し、原材料の自主点検も強制力を持たせる方向性が必要と強調した。全国消費者団体連絡会は、サプリメントの定義を定め、サプリメントに該当する食品には容器包装の表面(上部)に「サプリメント」と表記することを義務付けるべきといった意見やグミサプリメントやチュアブルタブレット等菓子の姿にしている食品もサプリメントに含めるべきとする全5点の要望を行った。
今回の新開発食品調査部会は後半からヒアリングで発表した人と各委員らの意見交換の場となった。「食経験の判断は定義もなく難しいこと」「健康維持増進をうたうものはすべてサプリメントにすること」「グミ形状を含めるか問題」「濃縮工程のある成分も定義に入れること」「〇〇抽出物の企業ごとの違いの問題」「リスクベースを担保した形で定義すること」「事業者の責務として製品の位置付け」等々さまざまな意見交換が見られた。事務局は、これらを多面的にまとめてサプリ定義の検討の方向性を次回の同部会に提出すると明らかにした。また、サプリメント定義は実際には食品衛生法の中で位置付けられることになることも審議の流れの中で理解できた。サプリメントの定義が決定した後で、健康被害情報や営業許可(厚労省)等が話し合われる。
「FOOD STYLE 21」2026年3月号 F’s eyeより















