産前産後の女性を心身共にサポートするフードブランド「Minotte(ミノッテ)」1周年を迎え新商品も リボン食品

業務用加工油脂などの製造を手がけるリポン食品(大阪市、筏由加子代表取締役社長)は、2021年10月に妊活・妊娠期の女性を食でサポートする自社ブランド「Minotte」を立ち上げた。葉酸や鉄分など女性の体にやさしい成分を配合した高タンパク・低糖質なパンや、森永乳業が開発した前向きな気分の雑持・向上に寄与する「はぴねす乳酸菌」を配合したファットスプレッドなど女性とそのバートナーの心身の健康を支える商品をラインアップし、近年注目の腸活やフェムテック・フェムケアへの有効活用を見込む。昨年11月の発表会で明らかにした新商品のコンセプトや、筏由加子社長と開発に携わった関係者の思いも併せて紹介していく。

マーガリンから広がるこだわりの製品づくり

同社は、製菓製パン・外食を中心に扱う業務用食品メーカーで、日本におけるマーガリン製造の先駆者でもある。昨年で創業115年となり、現在はマーガリン、パイ生地、焼成タルトなどを手がける。本恪感のあるおいしさと少量多品種な品揃えを特長としており、高品質かつ小回りのきくユニークでユーザーフレンドリーな製品づくりが強みだ。

また、同社は13年以上低糖質とおいしさの両立がコンセプトのECブランド「低糖工房」を展開しており、そこで妊娠期に特有な糖尿病のユーザーからのニーズがあったことと、同社の筏由加子社長が妊活~産後までの時期に仕事との両立などで苦労をしたことを契機として、2021年10月に仕事と出産を両立したい全ての女性に向け食を通じてサポートする、妊活期~産前・産後の女性向けフードブランド「Minotte」を展開した。

妊活・産前産後を支える「食」によるソリューション

「Minotte」ブランドの主力商品「ミノッテブレッド」は、葉酸・鉄分を配合し妊娠・出産期に必要な栄養素を補えるほか、高タンパク・低糖質で女性とその家族の健康にも寄与する。「ORGANIC PLUS」シリーズでは、日本初の有機JAS認証を取得した「有機のマーガリン」と「有機のファットスプレッド(加糖)」を展開。ともに植物性油脂が主原料に用いられており、ファットスプレッドは有機砂糖を使用しほのかな甘味があり、香ばしさが特長の「ミノッテブレッド」とも好相性だ。

「Minotte」商品を利用した朝食の調理例

また、森永乳業の「はぴねす乳酸菌」を配合している。「はぴねす乳酸菌」は、臨床試験で前向きな気分を向上維持する作用があることが示唆されており、同ブランドのパンと組み合わせて食べることで心身の健康維持への有用性が期待される。

ショウガ、ヒハツ、ラフマなど1週間分の機能性成分配合のアソートチョコを新規投入

さらに同社は「Minotte」の新商品として、気分・体調に合わせて選べる7種類のチョコレートをアソートした「7 Stories Chocolate Bar」をこのほど開発した。新商品は、月曜日から日曜日までの1週間を7つのストーリーに見立て、その日の気分にあったものを選んで食べるというコンセプトだ。チョコレートには、サステナブルチョコレートを55%・「低糖工房」の低糖質チョコレートを45%使用。一般的なチョコレートと比較して糖質を約半分程度に抑え、体にも環境にもやさしい仕上がりとなっている。

ダンデライオンと抹茶粉末を配合した「CLEAN」、ショウガ・ヒハツ配合の体をあたためる「WARM」、ラフマ・カモミール配合で睡眠の質を高めたい時の「DREAM」、ラフマ・葉酸配合で気分を落ち着けたい時の「LOVE Lv.1」、マカ・亜鉛・カカオニブ配合で男性の生殖能を向上させる「LOVE Lv.2」、マカ・アルギニン・ブラックペッパー配合で夫婦のコミュニケーションを支える「LOVE Lv.3」、メリッサ・カモミール・アーモンド配合で気分を落ち着けることができる「CHILL」の7種をラインアップ。

昨年11月30日より公式オンラインショップにて予約販売を開始しており、1月25日より通常販売開始予定。価格は単品が税込980円、7本ギフト箱入りが税込6860円。

「Minotte 7 Stories Chocolate Bar」

新商品発表会を都内で開催、今後の展開示す

「7 Stories Chocolate Bar」の発売に先がけ、11月30日には表参道ミュージアムで新商品発表会が開催された。会場には同品のほか、「Minotte」ブランドの葉酸・鉄分を配合した低糖質・高タンパクのパンや、森永乳業の「はぴねす乳酸菌」入り有機ファットスプレッドが展示・試食に供された。同社では今後、新商品のチョコレート販売やクラウドファンディングの実施などコンテンツの更なる拡充を図る構えだ。

会合ではさらに、筏由加子社長とシリーズ商品の開発に携わった森永乳業食品素材統括部・古田雄一郎氏、植物療法士・森田敦子氏の3者による腸活やフェムテック・フェムケアをテーマとした対談も行われた。

「はぴねす乳酸菌」の企画開発に携わった古田氏は、「年齢と共に有用菌が減ることが分かっているので、健康長寿を考えると腸内フローラが重要だとされています。植物は土壌の菌とも連携しながら生きています。われわれの健康について花を咲かせることに例えると、腸内フローラを整えることは土づくりに相当すると言えます。」と述べた。

フランス国立パリ第13大学で植物薬理学を修め、フェムテックの先駆者として幅広い知見を持つ森田氏は、「メリッサはプロゲステロン様作用や緩和トランキライザーが気分を落ち着けるのに非常に効果的です。ラフマは、気持ちをゆったりさせて入眠しやすくする働きがあるので、これらが配合されているのはとてもいいです。」と語った。

筏社長は、「メインは食品ですが、口腔ケアやピロースプレーなどの睡眠サポートも展開して、食と睡眠の好循環形成に貢献していきたいです。」と総括した。

左より古田雄一郎氏、筏由加子社長、森田敦子氏

「FOOD STYLE 21」2023年1月号 良食体健トピックスより


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