認知症リスク低減に向けて、生活習慣アプローチが推奨されている中で、より自然に、より生活に溶け込ませやすい五感刺激によるケアも注目されています。
生活リズムに即した「音」「光」「香り」などの刺激であり、認知症予防専門医も「日頃からアロマを嗅いだりすることは、嗅神経が記憶を司る海馬や情動を司る偏桃体とつながっているため、嗅覚刺激として大切である」と言及しています。
日常生活を送るだけで、長期に渡って五感による介入が自然に行われ、周辺症状を含む認知症ケアなど高齢者の困りごと解決を通して、高齢者のQOLが向上する世界を目指すことを可能にするのが五感ケアです。日常に溶け込んだ五感刺激によるケアが高齢者や介護者の過度な負担を要求せず、社会の中で、高齢者がその人らしく過ごすことができる理想の世界の実現につながっていきます。
出典(参考文献):
書籍「今からできる!認知症をふせぐ五感トレーニング」
(著者:鳥取大学医学部保健学科認知症予防学講座(寄附講座)教授・浦上 克哉)
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