04 「健康コスパ」を徹底比較海藻編 「健康コスパ」で選ぶならどっち? もずくVSめかぶ SEAWEED 食物繊維やミネラルが手軽に摂れて低カロリー!価格も手頃なヘルシー食材 スーパーではいつも同じコーナーに並んで陳列されていて、見た目も似ている「めかぶ」と「もずく」。サラダや酢の物、みそ汁に入れたりするなど、食感に差はあるものの、用途もとても似ています。 では栄養面ではどうなのでしょうか? どちらも海藻に含まれる栄養を手軽に摂れるという点では同じです。 健康コスパとは 健康を軸にしてコストパフォーマンスを見る、健康に特化した指標。食品にどのような栄養素がどのくらい含まれており、得られる価値やメリットがどのくらいあるのかを表しています。 海藻にはとくに食物繊維が豊富に含まれており、便秘予防など整腸作用のほか、血糖値の上昇の抑制、血中コレステロールの低下などの効果があります。中でもヌメリ成分である水溶性食物繊維のフコイダンは、免疫の活性にも関わっているといわれています。 また、体内で合成することができないカリウムやカルシウム、マグネシウムといったミネラルを補うことができ、丈夫な骨作り、むくみ改善、血圧を正常に保つなどといった効果も期待できます。 今回は、そんな見た目も栄養面のイメージも似ている「めかぶ」と「もずく」の「健康コスパ」「コスパ」「タイパ」「食品特性」を比較します。 食物繊維は2倍以上、カリウムは44倍もの差が 管理栄養士の浅野まみこさんに「健康コスパ」「コスパ」「タイパ」「食品特性」の4つの軸で、「めかぶ」と「もずく」を比較していただきました。 健康コスパ もずく4 めかぶ5 めかぶはわかめの根元部分を加工した食品です。もずくに比べて食物繊維が2倍以上含まれています。具体的にはめかぶは100g当たり3.4g、もずくは1.4gとなっており、2倍以上と大きな差があります。 また、造血ビタミンと呼ばれる葉酸はめかぶが36μgに対してもずくは2μgと18倍、カリウムはめかぶ88mg、もずくは2mgと44倍、カルシウムはめかぶは77mg、もずくは22mgと3倍以上と、多くの栄養素でめかぶの方が上回っており、健康コスパは高いといえます。(全て100gあたりでの栄養比較) コスパ もずく5 めかぶ4 似たような形状で販売されていますが、1パック当たりの内容量はもずくの方が比較的多く、グラム当たりでみると、もずくの方がコスパが高いといえます。 タイパ もずく4 めかぶ4 最近ではめかぶ、もずく、どちらもコンビニ等で味付きのものが販売されています。またスーパーでもプライベートブランドの商品が充実しており、手に入りやすい食品といえます。どちらも納豆などとも相性が良く、そのまま食べられるのも魅力です。 食品特性(歯ごたえ) もずく3 めかぶ4 パックで売られているものを比較すると、コリコリとした歯ごたえを楽しむならめかぶ、シャキっとした食感とつるりとした喉ごしを楽しむならもずくがおすすめです。ただし歯ごたえは、季節や産地によって変わります。めかぶの旬は冬から初春にかけて、もずくは4月〜6月です。旬のものを味わうと、また違った食感が楽しめるかもしれません。 今回は見た目も用途も似ている「めかぶ」と「もずく」を比較しました。 一見、差がないイメージの「めかぶ」と「もずく」ですが、栄養成分の数値を比較してみると、意外にも大きな差があることがわかりました。どちらもそれぞれに魅力はありますが、迷った場合は「健康コスパ」も参考にしてみてください。 次回は「エクストラバージンオリーブオイル」と「ごま油」を徹底比較していきます。 監修 浅野まみこさん 管理栄養士 総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて糖尿病の行動変容理論をベースに1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、現在は、健康経営サポート、レシピ開発、食のコンサルティングをはじめ講演、イベントなど多方面で活躍中。メディア、雑誌にも多数出演。具体的な食品を使った実践型栄養アドバイスをモットーに活動をしている。 このページをシェアする Vol.3 豆腐編 Vol.5 食用油編