健康コスパで選ぼう!

ツナ缶VSサバ缶
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魚缶アイコン 「健康コスパ」を徹底比較魚の缶詰編

「健康コスパ」で選ぶならどっち? ツナ缶VSサバ缶

CANNING

魚の缶詰はたんぱく質とオメガ3脂肪酸を一緒に摂れて一石二鳥

「魚」はカラダに良いとわかっていても、調理が面倒、新鮮なモノが手に入りにくいなど、なかなかとれていないという人も多いかもしれません。そんな魚をとるのに便利なのが「魚の缶詰」。

魚の缶詰には、必須脂肪酸の中でも摂りにくいEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といった「オメガ3脂肪酸」が含まれており、生活習慣病や動脈硬化、認知症の予防などに効果が期待できます。またオメガ3脂肪酸は、たんぱく質と一緒に摂ると、胆汁が分泌され、より効率的に吸収されることもわかっています。

健康コスパとは
健康を軸にしてコストパフォーマンスを見る、健康に特化した指標。食品にどのような栄養素がどのくらい含まれており、得られる価値やメリットがどのくらいあるのかを表しています。

つまり、たんぱく質もオメガ3脂肪酸も豊富な魚の缶詰は、ひとつで両方が摂れる一石二鳥の食材というわけです。

今回は魚の缶詰の中でも、使い勝手のいい「ツナ缶」と「サバ缶」の「健康コスパ」「コスパ」「タイパ」「食品特性」を比較します。


コスパ、健康コスパともにサバ缶の方が優秀

管理栄養士の浅野まみこさんに「健康コスパ」「コスパ」「タイパ」「食品特性」の4つの軸で、「ツナ缶」「サバ缶」を比較していただきました。

健康コスパアイコン健康コスパ

ツナ缶水煮4

サバ缶水煮5

あっさりして脂質が少ないツナ缶に比べて、サバ缶の方が全体的に栄養価は高くなっています。

青魚であるサバ缶は、ツナ缶と比較すると血液凝固低下作用や認知症の予防効果が期待される「オメガ3脂肪酸」を断然多く含んでいるのがポイントです。そのほかにもカルシウムはサバ缶260mg /100gに対して、ツナ缶は5mg/100g、免疫機能を調整し筋肉を増強させるビタミンDはサバ缶11μg /100gに対して、ツナ缶は3μg/100gとサバ缶がツナ缶の約3倍にもなっています。ほかにも女性に不足しがちな鉄、味覚を整えホルモン合成の分泌や調整をする亜鉛、抗酸化作用の強いビタミンEなども、ツナ缶より豊富に含んでおり、栄養面で見ると圧倒的にサバ缶の方が健康コスパが高いといえます。

ツナ缶水煮 vs サバ缶水煮
コスパアイコンコスパ

ツナ缶水煮4

サバ缶水煮5

マグロの価格が高いこともあり、グラム当たりでみると、現状としてはサバ缶の方が安価になっています。

*…2023年3月時点

タイパアイコンタイパ

ツナ缶水煮5

サバ缶水煮4

どちらもコンビニやスーパーなどで手軽に手に入れることができますが、ツナ缶の方がより入手しやすいこともあり評価を5に。どちらも加工せずにそのまま食べられ、炊き込みご飯や茹でた野菜と和えたりなどアレンジにも便利。長期保存できるのも魚の缶詰のメリットです。

食品特性アイコン食品特性
(脂のり)

ツナ缶水煮2

サバ缶水煮4

それぞれの水煮缶を脂のりで比較すると、サバ缶の方がこってりとして脂のりがよく、ツナ缶の方があっさりとしています。


今回は魚の栄養が手軽に摂れ、価格もお手頃で料理にも便利な「ツナ缶」と「サバ缶」を比較しました。

好みやメニュー、価格でなんとなく選んでしまうことが多い「ツナ缶」と「サバ缶」ですが、栄養価で見ると、意外にも大きな差があることがわかりました。どちらを購入するか悩んだときは、「健康コスパ」で選ぶのもいいのではないでしょうか。

次回は「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」を徹底比較していきます。

監修アイコン監修

浅野まみこさん

管理栄養士

総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて糖尿病の行動変容理論をベースに1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、現在は、健康経営サポート、レシピ開発、食のコンサルティングをはじめ講演、イベントなど多方面で活躍中。メディア、雑誌にも多数出演。具体的な食品を使った実践型栄養アドバイスをモットーに活動をしている。