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脳の炎症抑制に作用 注目の「S-アリルシステイン」
今、多くの機能で注目される
S-アリルシステイン
天然由来の「S-アリルシステイン(SAC)」は、活性酸素の除去作用や強い抗酸化・抗炎症作用を持つ素材として、近年大いに注目されています。
SACは3500年以上も前から栄養価が高い食品として愛されてきたニンニクの熟成過程で生成される天然のアミノ酸の一種です。生や乾燥ニンニクにはほとんど含まれていない大変希少な成分です。酸化や炎症を抑えることで脳神経を保護し、脳機能の維持・改善をもたらす作用などが報告されています。
他にも、睡眠改善作用、テストステロン産生促進作用、血流改善作用、抗がん作用、肝保護作用といった健康を増進させる作用についても非常に期待されている食品成分です。
S-アリルシステインの機能
世界各地で進行中!
S-アリルシステインによる抗老化の最新研究
マウスの老化に及ぼすSACの効果とその基礎となるメカニズム機構を評価したところ、SACはミトコンドリア動態や老化や寿命の制御に重要な役割を果たすサーチュイン1(SIRT1)を調節して、加齢を有意に改善することを実証した。
Chen, Pin-Hua; Chang, Cjim-han et al. S-Allylcysteine Ameliorates Aging Features via Regulating Mitochondrial Dynamics in Naturally Aged C57BL/6J Mice. Molecular Nutrition & Food Research.2022 Vol.66, No.7 P.e2101077. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/mnfr.202101077
SACは強力な抗酸化効果を有しているため、酸化ストレスが疾患進行に関与する心血管疾患、糖尿病、および癌のような慢性疾患を有する人に対して特に有益である。また、SACは抗炎症効果も有するため、関節炎、喘息、アルツハイマー病のような慢性炎症を予防または治療の一助となる可能性がある。
Rais, Nadeem; Ved, Akash et al. S-Allyl-L-Cysteine — A garlic Bioactive: Physicochemical Nature, Mechanism, Pharmacokinetics, and health promoting activities. Journal of Functional Foods. 2023, Vol.107, 105657 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1756464623002578
培養海馬神経細胞を用い、アルツハイマー病やパーキンソン病の原因のひとつである小胞体ストレスが誘発する細胞死に対して、SAC及びSAC誘導体が細胞保護作用を示すことを実証した。
Imai,Torum; Kosuge, Yasuhiro et al. Neuroprotective effect of S-allyl-l-cysteine derivatives against endoplasmic reticulum stress-induced cytotoxicity is independent of calpain inhibition. Journal of Pharmacological Sciences. 2016 Vol. 130, Issue 3, p.185-188. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1347861316000396
抗酸化や抗炎症、神経保護の作用が
報告されている食品成分
「S-アリルシステイン」の疲労軽減作用のメカニズム
抗酸化・抗炎症の作用で疲労を軽減態
S-アリルシステイン(SAC)は、抗酸化や抗炎症、神経保護の作用が世界中で報告されている食品成分です。特に上記の作用で、脳の活動によって生じる疲労感を軽減することがヒト試験で証明されています。
SACは炎症を抑えることで、疲労を根本から対策する成分として、多くの健康食品に配合されています。
- SACの疲労軽減効果として推測される作用
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- ① 活性酸素除去能力
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②
転写因子Nrf2の活性化による抗酸化酵素誘導
Nrf2を介したシグナル伝達の調節を通した抗炎症作用 - ③ 細胞内のカルシウムシグナルの制御