Sleep Knowledge
睡眠がもたらす効果とは!?
レム睡眠と
ノンレム睡眠って何!?
睡眠がもたらす
心身へのさまざまな効果
睡眠にはさまざまな素晴らしい働きがあります。大きく分けると、「身体・脳の疲労回復」、「身体機能の回復」、「記憶の固定」、「感情の整理」です。身体を元気にしたり、脳をリフレッシュさせて勉強や仕事、運動スキルまで向上させます。また、傷ついた心を癒すのも睡眠の働きの一つで、睡眠中には不安を誘発するホルモンが脳内から一掃されます。
それぞれに役割を担う
2種類の睡眠
睡眠が果たす数々の重要な働きは、すべてが同時に行われているわけではありません。睡眠には脳波によって判別される「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の2種類があり、それぞれに役割が分担されています。
ノンレム睡眠は、眠りが深い状態です。成長ホルモンが分泌されて新陳代謝や免疫を高め、脳や身体の疲労回復などを行っています。また、記憶の定着に重要な働きをするといわれています。
およそ90分のサイクルで交互にあらわれるノンレム睡眠とレム睡眠には、異なる重要な働きがあるので、両方の睡眠をバランスよく確保することが重要です。
脳を休ませるための眠りが
「ノンレム睡眠」
ノンレム睡眠は、眠りの前半に多く見られる、安らかな眠りです。脳は休息状態になっていて、あらわれる脳波によってステージが1~4に分けられます*。ステージ1と2は比較的浅い睡眠で、ステージ3と4は深い眠りの深睡眠です。
ノンレム睡眠とレム睡眠はおよそ90分のサイクルで交互にあらわれますが、眠りが後半に進むにしたがってノンレム睡眠は短くなります。
入眠直後のノンレム睡眠には深睡眠が多く含まれており、成長ホルモンの分泌が見られ、脳と身体を休息させる働きもあるので、しっかりと確保したいものです。また、ノンレム睡眠時に、脳の中では不要な神経細胞のつながりを解除するなどして記憶の定着や強化が行われます。
眠る前に起きていた時間、身体の運動量、精神負荷量が多いほどノンレム睡眠が深く長くなるといわれており、深睡眠の時に目覚めると不快感があります。
心を癒す眠りといわれる
「レム睡眠」
睡眠サイクルの中で、ノンレム睡眠の後にあらわれるのがレム睡眠です。レム睡眠は一般に浅い眠りといわれており、脳は活発に動いています。目を閉じたまま眼球が小刻みに動くことから急速眼球運動(Rapid Eye Movement)の頭文字をとってレム睡眠と呼ばれています。眼球だけでなく、手足がピクピク動いたりしますが、身体は姿勢が保てないほか筋肉は緩んでいる状態です。眠りの後半になるとレム睡眠は増えていき、夢の多くはレム睡眠の時に見ています*。
レム睡眠の役割は、ノンレム睡眠が整理した情報や記憶の統合、脳の発達や精神的な安定です。レム睡眠時にはストレスに関連する脳内化学物質のレベルが低下しており、脳内の感情と記憶を司る部位が再起動することが明らかになりました。このことから、ストレスを消去し心の痛みを癒す働きがあるのではないかと考えられています。
脈拍や血圧が変動し、覚醒への準備状態にあるともいわれるレム睡眠。深い眠りのノンレム睡眠と比べて、レム睡眠中に目覚めるとスッキリと起きられます。