ペース・オブ・エイジング 普及プロジェクト

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30代の意識と実態イメージ

30代の意識と実態生活習慣の乱れとマルチ「栄養負債」

ペース・オブ・エイジングの最新研究成果は、まだ老化を身近に感じていない(かもしれない)30代から生活習慣を通じて「見た目」をケアしていくことの必要性を教えてくれます。一方で、今30代がどのような意識で過ごしているのか、その生活習慣には課題も多いようです。


ヒトの老化は30代から始まる

30代の男女に「老け」の兆しを感じることがあるか聞いたところ、男性の53.6%、女性の66.9%が「ある」(「よくある」、「たまにある」の計)と回答しました。人生100年時代と言われる中、30代で「老け」の兆しを感じることは、まだ少し早いようにも思いますが、「PoA研究01:老化タンパクドミノの第1波は34歳でやってくる!」を裏付ける結果でもあり、30代で老けの兆しを感じている人は案外多いといえそうです。

30代 「老け」の兆しの実感

あなたはご自身の健康・美容に関して「老け」の兆しを感じることがありますか。

健康・美容に関して「老け」の兆しを感じる(グラフ)
ウェルネス総合研究所「ペース・オブ・エイジング(PoA)実態調査」より

30代が実際にどのような「老け」の兆しを感じているのか聞いたところ、男女ともに「肌の衰え」が最も多く、2人に1人以上が感じています。「老け」の兆しは肌から始まると考えてよさそうです。

30代が感じる「老け」の兆しランキング

あなたが感じることがある「老け」の兆しとはどのようなものですか。

30代が感じる「老け」の兆しランキング(グラフ)
ウェルネス総合研究所「ペース・オブ・エイジング(PoA)実態調査」より

女性の厄年と30代の不調

「厄年」は古くから日本の文化に根ざす概念で、人生の特定の年齢において災いが起こりやすい時期を指します。一般的に男女ともに3回あるとされ、前後の前厄、後厄を含めると9回におよびます。女性の場合は9回の厄年のうち6回を30代で迎えることから、30代の健康管理(栄養、運動、睡眠)は人生の中でも特に重要になってくるといえそうです。
女性の厄年・男性の厄年(表)
また、男女問わず30代という年代は仕事、結婚、出産、子育てなど人生の大きな決断や変化が集中する節目の時期です。心身ともにストレスが大きくなることもありますが、ネガティブに考えるのではなく、自身の人生を見つめ直し、成長する絶好のチャンスと捉えて適切な対策と心構えを持つことでこの特別な時期を有意義に過ごし、より充実した人生を築いていくことが大切です。厄年を過度に恐れるのではなく、その年齢を迎える適切な準備をして、自信を持って前進しましょう。

*…数え年:生まれたときを1歳として、以降1月1日を迎えるごとに1歳ずつ増えていく(満年齢から換算するには、誕生日前なら満年齢+2歳、誕生日後なら満年齢+1歳を足したものが数え年になります)。


30代の生活習慣の乱れとマルチ「栄養負債」

30代は仕事にプライベートに忙しいこともあり、生活習慣(栄養、運動、睡眠)は他の世代と比べてかなり乱れているようです。

国民健康・栄養調査の結果を見ると、30代の4人に1人(24.6%)が朝食を欠食していて全世代で最も多くなっています。朝食の欠食だけが理由ではありませんが、栄養、ビタミン、ミネラルの摂取状況を見ると、その多くが不足していて、30代はマルチ「栄養負債」ともいえる状況にあることが分かります。

世代別に見た「朝食欠食」の割合

世代別に見た「朝食欠食」の割合(グラフ)
令和元年 国民健康・栄養調査 より

30代男性・女性の栄養摂取の状況(推奨量を100%とした時の充足度)

30代男性・女性の栄養摂取の状況(推奨量を100%とした時の充足度)(グラフ)

※ただし脂肪酸、ビタミンD、E、Kは目安量/食物繊維、カリウムは目標量の数値を使用
日本人の食事摂取基準(2020年度版)、令和元年 国民健康・栄養調査 より

また30代で「運動習慣が無い」人は8割を超え(84.4%)、「睡眠全体の質に満足できない」人は約3割(29.2%)と全世代で最も多くなっています。30代は食事・栄養、運動、睡眠という基本的な生活習慣全てが乱れた状態にある世代といえそうです。


世代別に見た「運動習慣無し」の割合

世代別に見た「運動習慣無し」の割合(グラフ)
令和元年 国民健康・栄養調査 より

世代別に見た
「睡眠全体の質に満足していない」の割合

世代別に見た「睡眠全体の質に満足していない」の割合(グラフ)
令和元年 国民健康・栄養調査 より

30代が抱える栄養バランスのジレンマ

30代が「忙しい」ことを理由に何の対策も取っていないのかというと、そんなことはありません。食事・栄養、運動、睡眠の中でも、特に栄養バランスを整えたい思いは強く、30代男女の6割以上(男性60.4%/女性70.5%)が、何らかの「食の工夫」に取り組み、特に野菜と魚に対する意識が高いようです。また全体的に女性の方が意識が高く、女性はサプリメントも「間食やデザートを控える」「たくさんの品目を食べる」などと並ぶ「食の工夫」のひとつになっています。

栄養バランスを整えるための
「食の工夫」

毎日の食事の栄養バランスを整えるためにあなたが意識している食の工夫はなんですか。

栄養バランスを整えるための「食の工夫」(グラフ)
ウェルネス総合研究所 「ペース・オブ・エイジング(PoA)実態調査」より

一方で、これらの「食の工夫」で栄養バランスが「整っている」と考えている人と、「整っていない」と考えている人はほぼ半々で、食事・栄養の理想と現実の間でジレンマに陥っている30代のリアルな実態が見えてきます。

「食の工夫」に対する自己評価

あなたが意識している食の工夫によって、食事の栄養バランスは十分に整っていると思いますか。 ※対象:何らかの「食の工夫」をしている人

「食の工夫」に対する自己評価(グラフ)
ウェルネス総合研究所「ペース・オブ・エイジング(PoA)実態調査」より

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